特定技能制度の現状や直近トピック

 

人口減少が進む日本社会において外国人労働者、その中でも「特定技能」という工場等での就労が可能な在留資格の外国人が増加しています。
行政書士は特定技能も含めた入管申請を取り扱いますので、今回は制度変更の多い特定技能に関する直近のトピックをご案内します。

※特定技能の概要を知りたい方は下記の公式ページをご参照ください。
出入国在留管理庁:特定技能制度
公益財団法人国際人材協力機構:在留資格「特定技能」とは

対象分野の拡大

ここ数年における最も大きな変化は、受け入れ対象分野の拡充です。2024年には「自動車運送業」「鉄道」「林業」「木材産業」の4分野が追加され、計16分野となりました。「2024年問題」として業界内外で人手不足が課題として挙がった「自動車運送業」は特に注目を集めました。現在は制度開始初期に受け入れられた外国人の就労が始まりつつあり、今後も拡大が見込まれています。
さらに、直近の動向として「リネンサプライ」「物流倉庫」「資源循環(廃棄物処理)」の3分野が新たに追加される予定です。
このように人手不足が課題として大きい産業について、年々特定技能として認められる分野が追加されてきています。

特定技能1号の在留期間(最大1年→最大3年)

特定技能1号の在留期間は従来、最大で1年までしか認められておりませんでしたが、2025年9月より最大で3年まで認められるようになりました。実際に直近の申請においては、特に一定の受入実績のある企業の場合、2年や3年といった長期の在留期間で許可が下りるケースも出てきています。
長期の在留期間が認められるケースが多くなることにより、受入企業、就労する外国人の双方にとっては事務負担の軽減に繋がることが期待されます。

制度開始から5年以上経過したことによる特定技能2号の増加

特定技能は2019年よりスタートした比較的新しい制度ですが、スタートから7年程度経過しました。
特定技能1号は原則5年間しか就労することができません。「5年を経過した外国人の方は母国へ帰国する」または「特定技能2号へ在留資格を変更する」の2パターンの選択を迫られるケースが大半です。
※例外として特技技能以外の他の在留資格に変更するケースも挙げられますが、イレギュラーなケースとなるため割愛します。
2025年半ば頃より特定技能1号の期間が5年を迎える外国人が出始めたため、数年前までは非常に少なかった特定技能2号の外国人が増加傾向にあります。特定技能2号に移行するためには試験に合格するなどの要件をクリアしなければいけませんが、「家族帯同が可能になる」「1号のような通算在留期間の制限がない」といった点は就労する外国人にとって大きなメリットです。
外国人の人材に長期的、安定的に就労し続けてもらうためには、受入企業による2号への移行支援も求められるでしょう。

不法就労する外国人および受入企業に対する取り締まり強化

昨年から政治情勢等の変化により、外国人及び在留制度に対する取り締まりが強化されています。
メインとなっているのは「技術・人文知識・国際業務(いわゆる技人国)での不法就労」などですが、特定技能の申請においても従来よりも細かい部分について指摘を受けることが目立っている印象です。申請においてはあらぬ疑いを当局から持たれないよう正確な書類作成を行うとともに、指摘を受けた場合の入管とのやり取りを丁寧に行うことが重要になってきています。

特定技能は他の在留資格とは異なり、海外の送り出し機関、登録支援機関、人材紹介会社、行政書士など様々な立場の方の連携が必要なケースも多いです。行政書士は入管申請をサポートすることが主たる業務にはなりますが、窓口として総合的なご案内が可能です。
外国人の雇用を考えている方や悩まれている方は、ぜひ行政書士にご相談ください。