飲食店開業と許認可

 

余寒なお厳しい折、皆様におかれましてはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

 

今回のコラムでは、湘南地域でも関心の高い「飲食店開業と許認可」について解説いたします。湘南エリアは、海沿いのカフェやこだわりのあるレストランなど、個性豊かな店舗が多く点在する地域です。「いつかこの湘南で自分の店を持ちたい」という志をお持ちの方も多いかもしれません。理想の店舗を実現するためには、事業計画や内装デザインだけでなく、適切な「許認可申請」が不可欠です。
本稿では、飲食店開業において看過されがちな法的要件と、事前の確認の重要性について詳述いたします。

 

1.飲食店営業許可における「設備基準」の遵守

飲食店を開業する場合、管轄の保健所にて「飲食店営業許可」を取得する必要があります。これは単に申請書類を提出すれば認められるものではなく、食品衛生法に基づいた厳格な「施設基準」を満たしていなければなりません。
例えば、以下のような事項が審査の対象となります。

区画:厨房と客席の間に、扉や適切な区画が存在するか
洗浄設備等:手洗い器やシンクのサイズ、水栓の形状(レバー式など)は基準に適合しているか
給水設備:施設の必要な場所に、適切な温度で十分な量を供給できるか

内装工事が完了した後に、保健所の実地検査で不備を指摘された場合、再工事が必要となり、多額の追加費用と工期の遅延が発生するリスクがあります。開業直前のトラブルは、事業のスタートにおいて大きな損失となるため、設計段階での十分な注意が必要です。

 

2.深夜における酒類提供と用途地域の制限

バーや居酒屋などの業態で、深夜0時以降も酒類を主として提供し営業を行う場合には、飲食店営業許可とは別に、所轄の警察署へ「深夜における酒類提供飲食店営業開始届出書」の提出が義務付けられています。
ここで特に問題となるのが「用途地域」の制限です。都市計画法や各自治体の条例により、この届出が可能な地域と不可能な地域が区分されています。物件契約後に「この場所では深夜営業ができない」という事実が発覚することを防ぐため、物件選定の段階から調査を行うことが肝要です。

 

3.専門家による事前調査の重要性

私ども行政書士は、このような許認可要件を事前に調査・確認し、円滑な開業を支援することを職務としています。
「物件の賃貸借契約を締結する前」や「内装工事に着手する前」にご相談いただくことで、法的リスクを未然に回避し、是正指導による無用な出費を防ぐことが可能です。もちろん、飲食店に限らず、許認可を必要とするあらゆる事業において、行政書士は皆様の事業を様々な側面からサポートいたします。

 

新たな事業の第一歩を確実なものとするために、まずは「頼れる街の法律家」である行政書士へ、お気軽にご相談ください。