裁判員制度

 

5月21日、一般市民が刑事裁判に参加する裁判員制度が、全国の50の地方裁判所及び10の地方裁判所支部で始まりました。
ご承知のとおり、市民が「裁判員」として刑事裁判に参加して、被告人が有罪かどうか、そして有罪の場合の刑をどのようにするのかを裁判官と一緒に決める制度です。


対象となるのは、平成21年5月21日以降に起訴された殺人などの一定の重大犯罪で、原則として裁判官3人と裁判員6人の合議制です。
各裁判所は、対象事件ごとに裁判員候補者名簿に登録された人の中から、くじで「裁判員候補者」を選び、「裁判員等選任手続期日のお知らせ」や「質問票」などの書類を裁判員を選ぶための手続が行われる日の6週間前までに送ります。
裁判の日数が3日以内の事件(裁判員裁判対象事件の約7割)では、一事件あたり50人程度の裁判員候補者が選ばれます。
「質問票」を返送してもらい、辞退が認められる場合には呼出しは取り消されます。
辞退を希望しない人や、「質問票」の記載からでは辞退が認められなかった人は、選任手続の当日に裁判所へ行くことになります。
裁判長が候補者に対し、不公平な裁判をするおそれの有無や辞退希望の有無・理由などについて質問をして、最終的に事件ごとに裁判員6人が選ばれます(必要な場合は補充裁判員も選任します)。
             
裁判員及び補充裁判員には交通費や、やむを得ない場合の宿泊費、そして公判にかかった時間に応じて1万円を上限に日当が支給されます。
裁判員候補者については、1日あたり8,000円以内の金額で支給されます。ただし、選任手続が午前中で終わり、裁判員に選任されなかった場合は最高額の半額程度の日当(半日)が支払われるものと思われます。
裁判員候補者通知を受け取ったのは、全国で29万5,000人なので、確率でいえば「352人に1人」だそうです。
そして、最終的に裁判員に選ばれる確率は「5,000分の1」になります。この確率は高いのか低いのか。
答えがでるには数年かかるでしょう。