マラソン大会と道路使用

 

早いもので今年も残すところわずかとなりました。

12月は旧暦で師走と言いますね。『師走』の語源は諸説あるようですが、年末、師(お坊さん)がお経をあげるために方々を駆け回る師馳す(しはす)から来ているという説が有力のようです。

「走る」と言えば、この湘南地域で大きなマラソン大会、湘南国際マラソンが12月3日(日)に開催されます。

湘南国際マラソンは今回で12回目の開催となり、フルマラソンだけでなくハーフマラソン、10Km、ファミリーランと複数の種目が用意され、約24,000人が参加するという地域の一大イベントとなっています。

最近は健康維持・増進のため、老若男女を問わずマラソン人気で、日本各地でマラソン大会が開催され話題になっています。また、各地のマラソン大会の給水所で配られるご当地グルメを楽しみに参加をされる方も多くなり、マラソン人気に拍車をかけているようです。

そこで今月は、マラソン大会開催に関係する許可、「道路使用許可」を少しご紹介したいと思います。

 

本来、道路は人や自動車などが通行するためのもので、交通の妨害になるような行為は禁止されています。

しかし、下記の行為は、警察署長の道路使用許可を受けることで行うことができると定められています(道路交通法77条第1項)。

 

①道路工事、交通量調査、道路での採血やレントゲン撮影等の作業を行う場合(道路交通法77条第1項第1号)

 

②道路に石碑、公衆電話ボックス、電柱、街路灯、立看板などの設置を行う場合(道路交通法77条第1項第2号)

 

③道路に露店、オープンカフェ、宝くじ売り場などを出す場合(道路交通法77条第1項第3号)

 

④道路において、神輿や山車の移動、競技会開催(マラソン、駅伝、自転車ロードレース等)、パレード、演説、寄付金募集、広告物・ティッシュの配布などを行う場合(道路交通法77条第1項第4号)

 

マラソン大会も然り、上記のような事柄で道路を使用する場合、事前に道路使用許可を受けないといけません。

許可を受けずに道路を使用した場合、3月以下の懲役又は5万円以下の罰金に処される恐れがありますので、くれぐれもご注意ください。

イベントで道路を使用したい、街頭でチラシ配りをしたい、道路使用許可が必要な場所かどうか判断できない、などの場合は事前に使用したい会場を所轄する警察署へ相談することをお勧めいたします。

私達行政書士は、警察署を含む官公署へ提出する書類作成の専門家です。手続でお困りの際は、行政書士にお気軽にご相談ください。