住宅瑕疵担保履行法

 

五月晴れの季節になり、空には鯉のぼりが泳いでいます。
甍の波と雲の波、重なる波の中空を~~と昔は謡ったものですが、今は家の屋根も変わりました。
瓦屋根は減少してカラーベストが主流になり、中には太陽光発電のソーラーパネル(モジュラー)を載せている屋根もあります。
ソーラーパネルの波では、鯉のぼりもさぞかし驚いているでしょう。
屋根瓦は減りましたが、一方、家に関する問題は減らないようです。
その中で、住宅の瑕疵担保に関する新しい法律が今年10月1日より本格施行されます。


新築住宅の売主等は、既に「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づき、住宅の主要構造部分の瑕疵について、10年間の瑕疵担保責任を負うこととされています。
しかし、構造計算書偽装問題を契機に、売主等に資力がなく瑕疵担保責任を十分に果たすことができない場合、住宅購入者等が極めて不安定な状態におかれることが明らかになりました。
このため、住宅購入者等の利益の保護を図るため、「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律(平成19年法律第66号)(住宅瑕疵担保履行法)」が成立しました。
これにより、新築住宅の建設業者や販売業者は、その瑕疵担保責任の履行を確保するため、保証金の供託や保険に加入しなければならないことになりました。
これで万一、瑕疵のある新築住宅を購入して、その後瑕疵が見つかった場合、売主等に資力がなくても供託金や保険により一定の保証を受けることができます。
この法律は、今年の10月1日以降の新築住宅の引き渡しから適用されます。
詳しいことは、国土交通省住宅局のホームページで閲覧できます。
いつまでも、鯉のぼりが屋根の上を泳げるように、新築住宅の購入には気をつかいたいものです。